インターネット回線選びは意外と面倒
インターネット回線のセールス電話が連日入って、どこか辟易している店主です。さて、インターネット回線を契約するにあたってどこの会社を選ぶのが自分にとって最適か?という質問は多々あることでしょう。
このところ、そういった電話が相次ぎインターネット回線の選び方のポイントを整理したいと思います。
インターネット会社を選ぶ基準
まず、契約形態についていくつかの条件フラグがあります。
- 1)利用用途について
- 2)周辺設備について
- 3)コスト
- 4)導入までの時間
であげられると思います。
特に、利用用途については、千差万別ですがこちらも大きく次のように分けられそうです。
- A)インターネットのみ
- B)インターネット接続(メール・ウェブサイト閲覧)+固定電話とFAXを時々
- C)有線放送やカラオケを利用
- D)病院のオンライン請求を行う
等とその用途が千差万別というのはこう言う理由からあげられます。実は、A)に限って言えば、インターネット回線の会社はどこを選んでもさほど違いありませんが、B)~D)については非常にやっかいです。
選択肢の説明は次の通りです。
A)に関しては、光回線を引くことを前提とする必要が無いことから、モバイルルータで利用している会社も一定数あります。
B)は固定電話をFAX送受信のために便宜上配備して、通話は携帯電話にしているケースも一定数あるのがまた事実でしょう。
C)とD)については特に注意が必要です。原則としてNTTの光回線を利用することを前提としているため注意が必要です。
インターネット接続会社(プロバイダ)はどこがいいのか?
長崎市において提供されている会社を例にご紹介します(長崎市を例に紹介)
- 1)NTT西日本(光コラボレーションモデル提供事業者を含む)
- 2)QTnet(電力系FTTH)
- 3)長崎ケーブルメディア(CTAVインターネット・光ファイバー方式)
- 4)KDDI(NTT西日本から光ファイバーを借用し運営・一部地域は自社回線を使用)
- 5)NTTドコモ・ソフトバンクAir等のモバイル回線
電話サービスについて
- NTT西日本 NTT西日本ひかり電話
- QTnet BBIQ光電話
- 長崎ケーブルメディア ケーブルプラス電話(KDDI)
- KDDI ケーブルプラス電話(KDDI)
- NTTドコモ・ソフトバンク 電話は別途追加可能(オプション)
プロバイダ契約
- NTT西日本 選択方式・プロバイダを契約は任意(電話のみの契約の場合)
- QTnet バンドル(回線契約とセット)
- 長崎ケーブルメディア バンドル(回線契約とセット)
- KDDI 契約時に提供プロバイダを選択
- NTTドコモ・ソフトバンク バンドル(回線契約とセット)
メリット
- NTT西日本 国が資本参加している唯一の会社。契約上の手続きが従来の固定電話(電電公社)からの恩恵を受けられる
- QTnet 九州電力の電気料金の割引を受けられる等の特典がある
- 長崎ケーブルメディア 長崎市の地元密着型でサポートが手厚い
- KDDI 携帯電話(au)を利用している場合に料金合算や割引が受けられる。
- NTTドコモ・ソフトバンク 思い立ったらその日から契約出来る
デメリット
- NTT西日本 契約がすべて細分化されているため、一定の専門的な知識を有する、セールス電話の草刈場になるため様々なトラブルを誘発しやすい
- QTnet NTT西日本と比べて各種サービスの幅に違いがあるため、目的によっては利用できないことがある
- 長崎ケーブルメディア 長崎市においてどこでも利用できるとは限らないため、契約先が限られる
- KDDI QTnetと違い、業種(カラオケ・医療機関)においてはサービス利用が出来ず、用途が限定的。NTTから回線借用の都合上、提供エリアの制約がある
- NTTドコモ・ソフトバンク 携帯電話回線(無線)のため、通信速度にばらつきが出やすく、設置場所次第では圏外になり契約できないケースがある
結局のところどこがいいの?
契約するプランにもよりますが、コスト面に絞っていけばインターネットのみの契約で安く使いたい!ということであれば、長崎ケーブルメディアが一番安価に利用可能です。その次が、QTnet、KDDI、NTT西日本の順になります。NTTドコモとソフトバンクについては、機器代金の兼ね合いがあるため金額の変動が大きいことから除外しております。
これらを評価ポイントとして、まとめると次のようになります。
インターネット回線の一覧
項目/提供会社 | 契約の 難易度 | 回線初期費用 (固定電話の工事費) | 回線月額 (A) | プロバイダ月額 (B) | 固定電話 (C) | 合計 (A)+(B)+(C) |
NTT西日本 | 高 | 22,880円 (5,500円/回線) | 5,940円 | 1,320円 | 550円 | 7,810円 |
QTnet | 中 | 39,600円 (4,180円/電話) | 5,500円 | 0円 | 660円 | 6,160円 |
長崎ケーブルメディア | 低 | 34,980円 (15,840円/電話) | 4,070円 | 0円 | 1,463円 | 5,533円 |
KDDI | 中 | 44,550円 | 5,610円 | 0円 | 550円 | 6,160円 |
NTTドコモ | 低 | 71,280円 | 4,950円 | 0円 | 550円 | 5,500円 |
ソフトバンク | 低 | 71,280円 | 5,907円 | 0円 | 550円 | 6,457円 |
中:電話またはインターネット・代理店経由の申込可能、低:店頭窓口があり対面申込可能。
月額で見ると、NTT西日本が一番高い計算となります。これは、固定電話を最低ラインとしてそろえた場合の金額は決して安くありません。
こういったところを見るとNTT以外の会社が魅力的に映ります。コストパフォーマンスを考えるとNTTはかなり不利です。
プロバイダは選び方一つで変わります。後々のリスクを考慮するとNTTが一番オールマイティに利用できます。(NTT東西・光コラボレーションサービスも同様)
実情に応じてどのサービスが良いか迷ったら、NTTを選ぶというのがおすすめです。
周りで利用している回線(例えば、ケーブルインターネットなど)がある場合は、使い勝手を訊いて検討も一つだと思います。
私の会社では、NTTを利用しているのはサービスの構成が非常に豊富であること。トータルのコストで計算するとNTTは一番メリットが高く、コストパフォーマンスが高いこともまた事実といえます。
実情に応じて、どの会社が良いかは比較検討が欠かせません。
迷ったらNTTを選ぶ。というのもいいかもしれません。